24時間ずっとつけっぱなしじゃないとダメなの?
冬は寒くて…
花粉も気になるし
このように感じている人に向けた内容です
ついのすみかづくり(@tsuinosumika15)
整理収納アドバイザーの akemiです
2003年に設置が義務化された
「24時間換気システム」
名前も、あることも知っているのに
実際に仕組みを理解して使用している人は
意外に少ないようです
特に、多くの住宅で採用されている
第3種換気システムの場合
「寒い」「花粉が入る」といった理由から
あえて使用していない人も
実は、人の健康と家の寿命にかかわる
思っている以上に大事な24時間換気システム
義務化された背景から
必要性と仕組みを理解した上で
上手な使い方についてご紹介します
24時間換気システム
2003年以降に建築されるすべての住宅に
設置が義務付けられましたが
構造的に気密性の高いマンションでは
それ以前より設置されているケースも
3つの種類
まず確認しておきたい
設置されている換気システムの種類
3種類があり
それぞれ機能性に違いがあります
種類 | 第1種換気 | 第2種換気 | 第3種換気 |
---|---|---|---|
特徴 | |||
機械給気→機械排気 | 機械給気→自然排気 | 自然給気→機械排気 | |
メリット | 空気の流れをコントロールしやすい 室温を保ちやすい | 外部からの雑菌やホコリを取り込みにくい 衛生的 | 室内に空気がたまりにくい コストが安い |
デメリット | 設置コスト・ランニングコストが高い | 気密性が低いと壁内結露が起こりやすい | 外気の影響を受けやすい |
使用される建物 | 施設・ビル・住宅 | 病院・工場 | 住宅 |
住宅に採用されているのは
第1種と第3種で
第1種換気は
全館空調住宅やタワーマンション
一部の注文住宅などにみられ
第3種換気は
一般的な戸建てやマンションに多く
わが家は、これになります
換気のデメリット
近年の住宅が
高断熱・高気密になった弊害ともいえる
シックハウス症候群を引き起こす
原因物質の増加による
健康被害と住宅の早期劣化
そのリスクを回避するための
24時間換気システムですが
とりわけ第3種換気システムは
外気の影響を受けやすいため
特に冬場に
「暖房」と「換気」が対立することで
寒さを感じる人が多く
冷暖房効率のアップや省エネといった
せっかくの高気密高断熱のメリットに
相反する換気が快適さを損ない
その他にも
- 花粉やPM2.5が気になる
- 電気代がかかる
- 定期的な手入れが面倒
と感じることなど
多くのデメリットがあることが
24時間換気システムを
積極的に使わない理由なのかもしれません
24時間換気の必要性
高温多湿の日本では
漆喰や無垢材などの自然素材を用いた
風通しの良い家づくりが主流でしたが
時代と共に、住宅の素材には
断熱材のグラスウールや外壁の化学ボード
床の複合フローリングなどが取り入れられ
気密性が高くなったことで
シックハウス症候群の原因物質が
外に逃げにくい環境になったことが
原因のようです
また、空気が滞留して
湿度が高まることで起こる結露は
- 木材の腐食
- カビやダニ、シロアリの発生
- アレルギー症状の発症
などを引き起こします
そのままにすれば
窓枠や床の木材に浸透して腐らせ
壁や床にカビを生やします
クローゼットの中の服やかばんに
カビが生える原因にもなります
24時間換気システムを使用すると
結露はかなり改善されると実感しています
もちろん
いくら換気システムが作動していても
余白のない場所には空気は流れないので
ゆとりある収納の工夫は必要です
24時間換気システムの仕組み
24時間換気システムは
これまでの換気のイメージ
窓を開ける、換気扇をつけるといった
局所換気とは、まったくの別もので
わが家の第3種換気では
壁や天井に設置された給気口から
外の空気を取り入れ
ドアの下から、家全体へ流れ
※ドアは閉めていても
下にあるわずかなスキマから流れます
トイレや洗面所などの排気口から
外部へと排出して
自動的、計画的に
住宅の中の空気を循環させ入れ替えます
1時間で建物内の空気の約半分が
ゆっくりと入れ替わる換気量です
給気口の位置
壁や天井に設置されていることが多く
わが家のように、窓枠タイプもあります
排気口の位置
トイレや洗面所の換気扇は
局所換気だけじゃなく
24時間換気の排気口の役割を兼ねている
ことも多いです
給気口は常に開いておき
換気扇をつけっぱなしにすることで
24時間換気システムは成り立っています
ただ、換気は
暮らしの快適さに大きくかかわるので
わが家では
冬は、結露対策を意識して
夏は、窓を開けていることも多いため
給気口は365日24時間開けていますが
キッチンや浴室の換気と合わせて
排気の換気扇で調節しながら
換気をおこなっています
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デメリット対策
換気の必要性を理解すれば
24時間換気システムをうまく利用し
デメリットには対策を立てることで
健康で快適な暮らしにつながります
寒さ対策
換気口は直接外とつながっているので
外気が入ってくることで寒さを感じます
室内給気口からの風が寒い場合は
既存の上からかぶせられるタイプや
風量調節ができるカバーに変更する
という方法があります
花粉対策
給気口から入り込む量より
外からついて入る量の方が多いと言われ
換気しなければ逆に室内に滞留します
フィルターをつけることで
給気口にはきれいな空気を取り込み
排気口は、掃除が楽になります
花粉やPM2.5に対応した
高性能フィルターと空気清浄機を
合わせて使用するとより効果的です
わが家の給気口は
フィルターがない窓枠框タイプなので
定期的に拭き掃除をして
トイレと洗面所の換気扇(排気口)には
市販のそのまま貼れるフィルターを
カットして使用しています
給排気口ともに2~3ヵ月で汚れるので
定期的なフィルター交換や掃除をしないと
換気の効果を十分に得られません
わが家がキッチンのレンジフードで
長年愛用しているビーワンショップ
給気口フィルターがあるので
参考にしてみてください
まとめ
24時間換気システム
コロナ禍で
換気の必要性が広く認識されましたが
人はどうしても
快適さを優先してしまいます
24時間換気システムを上手に活用すれば
感染症予防とリスク回避になり
健康で快適な暮らしにつながります
あらためて意識しておきたいと思います